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オフィスのリニューアルや移転は、企業の未来を左右する重要なプロジェクトです。しかし、その過程でしばしば問題となるのが「経営者」と「プロジェクト担当者」との視点の違い。目的は共有できているはずなのに、意思疎通がうまくいかず、進行に支障をきたすケースも少なくありません。
本記事では、オフィス改装プロジェクトにおける経営者と担当者の視点の違いと、そのギャップをどう埋めるべきかを解説します。
経営者の視点:ビジョンと経営戦略の実現が主眼
経営者は、オフィス改装を中長期の経営戦略の一環として捉えています。以下のような点を重視する傾向があります。
企業ブランディングの強化
従業員、顧客、求職者といった企業に係る関係者に企業文化を感じてもらう空間づくり
生産性と組織文化の向上
部署間の連携、働き方改革などを意識した設計
費用対効果と投資価値
改装にかけたコストがどのように企業価値向上に繋がるか
このように、経営者は「オフィスを通じて企業をどう見せたいか」「社員の働き方をどう変えたいか」といった抽象度の高いゴールを描いています。
担当者の視点:実務と現場の負荷が中心
一方、実務を任された担当者の視点は、経営者の想いは理解しつつも、「どうやって回すか」 にフォーカスしがちです。日常業務との兼ね合いの中で、以下のような点に頭を悩ませています。
具体的なレイアウト調整や業者対応
現場の声や社内調整の板挟み
予算管理・スケジュール管理
改装準備や工事が現場のビジネスに与える影響
専門知識の不足による不安
担当者にとっては「理想的な空間づくり」よりも、「トラブルなくプロジェクトを完了させること」が最大の関心ごとになりやすいのです。

ズレが起こる理由と、放置した際のリスク
このように、視座(全体 vs 現場)や時間軸(中長期 vs 短期)、目的(理想実現 vs 実務遂行)が異なるため、以下のようなすれ違いが起こりがちです。
経営者の不満
「なぜ理想通りに進まない?」
「もっと攻めた提案をしてほしい」
「社員がワクワクするような空間を」
担当者の不満
「理想ばかりで現実が見えていない」
「リスクを背負うのは自分」
「予算とスケジュールの制約が厳しい」
こうしたズレを放置すると、プロジェクトの品質やスピードに影響が出るだけでなく、担当者のモチベーション低下、業者との連携不備、さらには企業全体の不信感にも繋がる恐れがあります。

視点の違いをどう埋めるか?3つのポイント
初期段階での共通言語化
目的や優先事項を「言語化」し、文書化しておくことで解釈のズレを防ぐ
中間レビューの設計
経営者と定期的に方向性をすり合わせる場を設けることで、認識の乖離を修正できる
外部アドバイザーの活用
第三者の立場で両者の視点を翻訳・調整できる存在を間に置くと、意思疎通が円滑に

業務が忙しい中で進めていかねばならないプロジェクトで、経営と現場で認識が微妙にずれることは、どうしても避けられません。そんなときは第三者に相談してみるのも一つの解決策になることがあります。株式会社河合電器製作所さんのケースでは、プロジェクトは一度頓挫しかけましたが、再スタートにあたって、オフィスバコが壁打ち相手になって、やりたいことを再度整理し直しました。「これからのあるべき姿」や「新しいオフィス空間にどんなイメージを抱いているのか」を、改めて社長にヒアリング。明確なビジョンを共有できたことで、迷いなく進めるようになったようです。
(参考記事)「オフィスバコは最後までサポートしてくれるのが魅力」中断しかけた改装プロジェクトが一転、コミュニケーションが活発化するオフィスに
まとめ:両者の視点が交わる時、オフィスは企業の武器になる
オフィス改装は、単なる「内装工事」ではなく、企業の文化・戦略・組織を形にする重要なプロジェクトです。経営者と担当者、それぞれの立場で見ている風景は違って当然。それを前提に、「対話」「すり合わせ」「翻訳」の仕組みを整えることが成功の鍵となります。

オフィスバコは、経営者と担当者の視座の違いにも配慮しつつ、プロセスが円滑に進むようにサポートします。オフィス改修に関するお悩みがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
