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オフィスのエントランスはビジネスにおいて重要な場所です。来社する方を出迎える場所としてだけでなく、打ち合わせなどを行うこともあるでしょう。
エントランスから受ける印象で、企業イメージは大きく変わります。
本記事では、整えられたエントランスがもたらす効果や、設計における大切なポイント、おしゃれな施工例、有効活用の方法などをご紹介します。
1.整えられたオフィスのエントランスはどんな効果をもたらすのか
オフィスのエントランスは来訪者を迎える場所です。受付カウンター、植栽のグリーン、企業のイメージが一目でわかるデザインなど、エントランスで会社の印象が決まると言っても過言ではありません。
エントランスのデザインには、以下のような役割を与えられます。
・企業の製品やサービスのブランディング
・企業の歴史や理念などを、ロゴ、イメージカラー等で演出
・企業のこれからの想いをデザインなどでアピール
これらを踏まえた戦略的なデザインは、企業にプラスの価値をもたらします。来客にはイメージアップを、自社の社員には愛社精神を育ませる効果が期待できるでしょう。
特に、全箇所のリノベーションが予算的に難しい場合などは、執務スペースよりもエントランスに費用を掛けることをおすすめします。来社した方への印象を上げることは宣伝効果に繋がり、ビジネスチャンスも広がるためです。
ここで当サービスOffi-Suvaco(オフィスバコ)の事例を1つ挙げましょう。
愛知県名古屋市の企業、株式会社河合電器製作所様 本社のエントランスです。
すぐに来客に気づくことができ、窓からの明るい光を届けるガラスパーテーションを設けたエントランスの左上には、企業ロゴが印象的にライトアップされています。
こちらのロゴは、WILL(意志、未来を創る)の頭文字「W」をモチーフに、右上の丸でいままでの河合電器製作所としての歴史を表しています。その丸がさまざまな経験を得ることで伸び上がり、経験と思いが重なりながら「熱意の炎」を形づくっているシンボルです。
ブランディングの面で、特別な想いとメッセージがこもった企業ロゴをエントランスで印象的に配置する施策は、とても効果的です。河合電器製作所様では、ロゴをエントランスへと続く階段の手すりにもさりげなくあしらい、遊び心を加えています。
2.オフィスのエントランスを設計するときの重要ポイント
エントランスを設計するときに大切なポイントは、以下の通りです。
・企業のブランドイメージに合うロゴやサインを使用し、統一感を出す
・商品開発の映像や会社の歴史などの映像を流すデジタルサイネージなどの活用
・エントランスの印象を良くするための照明選び
・自社社員と来訪者との動線を分ける
・企業機密の情報や資料が見えないように、パーテーションなどでカバーする
ブランドイメージの演出について必要なロゴやサインは、設計段階で使用候補をまとめておきましょう。デジタルサイネージなども有効に活用したいものです。また、会社の顔となる場所ですので、自社の代表的な製品を展示する形で宣伝するのも良いですね。
照明選びも重要です。来訪者を待たせることが想定されるなら、リラックス効果がある落ち着いた色味の電球色などを選びましょう。
来訪者と自社社員の動線分けも重要なポイントです。ミーティングスペースをエントランスから近い場所に置けば、来訪者を案内しやすくなります。機密性の高い執務スペースから離すことで、セキュリティ面の安心度も高まるでしょう。
エントランスで打ち合わせを行うことも想定されるのであれば、機密情報が漏洩しないよう、衝立(ついたて)やパーテーションの設置も検討しましょう。エントランスとミーティングスペースを近い場所に設置する際も、音漏れが無いか必ず確認してください。会議中のトラブルなどに備え、エントランスやミーティングスペースから執務室への経路をいくつか確保しておくとより安心です。また、ICカードなどでの入退室管理徹底や、ネットワークカメラ設置などの対策も視野にいれましょう。
3. 企業のコンセプトに合わせたエントランスに
おしゃれなエントランスに目を惹かれがちですが、来社時は企業コンセプトを伝える絶好の機会でもありますので、デザイン性と企業イメージを結びつけることも大切です。
例えばブランドカラーでエントランスインテリアを統一すれば、まとまりある印象深いエントランスを演出できるでしょう。ほかにも、
・出版社なら、自社で手がけた本や製品を本棚に並べる
・建築系の会社なら、自社のデザインテイストに合った椅子やスツールで統一
・企業イメージとエントランスのタイルとを重ね合わせた表現で企業イメージを訴求
といった例が考えられます。
4.オフィスのエントランスを有効活用する
エントランスは、受付や打ち合わせスペースとしてのほか、自社社員がABW型の働き方における執務スペースとして使用することも可能です。
しかし、エントランスにだけ予算を割き過ぎ、執務スペースとの差が激しくなりすぎるのも考えものです。業務内容やエントランスの使用用途などを合わせて検討し、良いバランスを目指すことも重要です。
まとめ
会社の玄関であり、顔とも言えるオフィスのエントランス。企業ブランディングの場としてはもちろん、自社社員のモチベーションアップや生産性向上にも繋がるため、コストをかける価値が充分にある場所です。
エントランスをどう作るかによって、来客に与える印象も大きく変わります。企業としての理念や想い、製品や社歴の紹介などをさまざまな工夫とアイデアでアピールする場として、有効に活用したいですね。