オフィスや工場の外壁、そろそろ塗り替えが必要かな、でももう少しこのままでも良いかな、と頭を悩ませている経営者や総務担当の方も多いのではないでしょうか。外壁塗装というと、紙のチラシやネット広告を数多く目にしますが、どれも同じような内容ばかりで、違いがよくわからないというお悩みをよく聞きます。
そんな外壁塗装について、オフィスバコアドバイザー伊藤の協力のもと、以下のポイントをわかりやすく解説してみました。
第一回 劣化状態と塗り替えのタイミング 〜外壁は本当に10年で塗り直した方が良いの?〜(今回)
第二回 良い事業者の選び方 〜外壁塗装の価格の違いは何?どこに頼んでも同じ?〜(次回)
外壁塗装の役割
建物の外観は、お客様来訪時に最初に目に入ってくるもの。未来デザインラボの外観は、シャープな雰囲気と、落ち着いた色合い。世代を問わず来訪するお客様にワクワクする気持ちを抱かせるのではないでしょうか。
ただし、外壁塗装は、美観を保つだけではなく、建物を守る大事な役割を果たしています。塗料が壁面を保護し、外壁の耐久性を向上させるだけでなく建物自体の寿命を延ばしてくれているのです。
外壁塗装は劣化する
外壁塗装の劣化の要因は、主に、日光(紫外線や熱)と風雨です。塗料には塗膜を守るために樹脂が含まれていますが、日光や風雨にさらされることで、樹脂が徐々に劣化することは避けられません。劣化が進むと、変色や色あせ、チョーキング、クラック、はがれといった症状がみられます。
塗膜が劣化し、水をはじく力がなくなってしまった外壁には少しずつ水がしみ込みやすくなっていき、湿気を帯びる状態になりやすくなってしまいます。湿気を帯びた壁が乾くと、壁がゆがんでしまったり、ヒビわれができたりという被害も出てきてしまいます。放置しておくと、建物にとって大切な躯体部分まで損傷がすすむ可能性もあります。
塗料の耐用年数
耐久年数は塗料の成分などにより異なりますが、塗料メーカーが訴求している耐久年数は、シリコンは10〜15年、フッ素は15~20年、無機だと20~25年程度です。
では、それに従って塗り替えを行えば良いかというと、そんなに簡単な話ではないようです。塗装メーカーがうたっている耐久年数は、あくまで一定の条件のもとでの耐久性であり、実際には建物の外部環境(日当たり、風雨の強さなど)、素材との相性、施工品質、メンテナンス状況などによって耐久年数は変わってきます。同じメーカーの同じ塗料で塗装していたとしても、各種条件が異なるので、一概に「何年経ったら塗り替えるべき」とは言えないようです。
塗り替えのタイミング
では、実際のところどのくらいの頻度で塗り替えるのが良いのでしょうか?
伊藤によると、「10年に1度が基本。確かに、塗料メーカーが20年30年持つと言っている塗料はありますが、外の環境での耐久年数は異なります。塗料の部分がもったとしても、外の環境だとコーキング(注)が割れたりと実際は20~30年持たせることは難しいと感じます。経験上、15年でも何かしら不具合が出ていることが多く、何かが起きる前に塗装をした方が家や建物が長持ちします」。
(注)コーキングとは、建物の壁と壁との隙間(目地)を埋める樹脂。隙間からの雨漏りを防いだり、壁同士がぶつかって割れたりするのを防ぐ役割を持っている。
では、塗り替えのタイミングをどのように見極めれば良いのでしょうか。「実は、粉が出るだけなら急いでやる必要はありません。チョーキングは前兆という感じで、コーキングに割れが見られたときがタイミングです。」と伊藤。
塗装部分だけでなく、コーキングのチェックが実は重要。コーキングの隙間から水が入ってボードに染みると膨張し、乾いたタイミングでボードが割れたり躯体に影響が出ている可能性があります。コーキングが割れていたら塗装塗り替えのタイミング。もし、バコっと大きく割れて青いテープ(ボンドブレーカー)がの貼られたった金属の板(ハットジョイナー)が見えていたら中に水が入ってしまう状態なので、早期に対応した方が良いでしょう。
また、昨今、温暖化の影響で、台風・豪雨が昔に比べて激しいので、以前よりも塗装塗り替えを必要とするサイクルが短くなっているとも言われます。大切な建物を守るためにも、信頼できる専門家に早めに見てもらうのが良いかもしれません。
建物の外壁塗装を検討中、という方は、オフィスバコにご相談ください。お客様のニーズにあった外壁塗装の事業者をご紹介するだけでなく、いま行うべきかどうか、適切なタイミングについても中立的な立場からアドバイスします!
オフィスバコは、外壁塗装に限らず、オフィス改装のご相談から、設計・施工会社のご紹介、ICTや設備・什器まで、一貫してサポートすることができます。お気軽にお問い合わせください。